iPhoneの結果で、まだ夫の不倫が続いていることを確信した。
発覚してからの反省もさほど感じられず、誓約書は公正証書にもしないと言い切った態度から、薄々感じてはいたけれども…。
今現在も夫を「許した」わけでもないのに。生活のため、子どものため、自分の感情を押し殺して、生活を何とか立て直そうとしていた。何も解決していないことは、自分が一番わかっていた。
スマホのパスコードが変わっている。それだけでも疑うには十分だった。
「さてどうしようか。」
私は監視カメラを買うことにした。夫を観察していてもパスコードは分かるが、念には念をいれようと思ったのだ。
今回の証拠は揃っていない。でも、確信だけはある。夫はまだ、不倫相手と繋がっている。
「裁判するのならどうぞ。」の不倫相手からの返事の後、音沙汰がない。弁護士先生からもアクションをかけてもらっているが、不倫しておいて、なぜその態度でいることができるのかと苛立ってくる。
なぜ男はこうも簡単に不倫を繰り返すのだろうか。家庭を持ちながら、平気で他の女性に手を出せる神経が理解できない。私は完璧な妻ではなかったかもしれない。でも、家庭を守るために日々を積み重ね、フルタイムの仕事を続け、子どもを育て、夫を支えてきた。自分なりにベストを尽くしてきたつもりだ。それでも、こんな仕打ちを受けなければならないのか。
何より辛いのは、自分の存在が軽んじられているという現実だ。私は彼にとって、ただの「家族役」だったのだろうか。便利な存在であり、外では別の「ときめき」を求める相手が必要だったのか。もしそうだとしたら、私は「何」なのだ。
正直、今もどうすればいいのか分からない。離婚という言葉が頭をよぎる。しかし、子どものこと、これからの生活、経済的な現実を考えると、簡単に決断できるものではない。
これは裏切りだ。時間が経ったからと言って、痛みが薄れるわけではない。むしろ、より深く、心に突き刺さる。信じた分だけ、期待した分だけ、傷が大きくなるのだ。
「期待しないほうがいいと、頭では分かっているんだけど…。」
今まで一緒にいた年月を顧みると、やるせない気持ちになる。
どれだけ悩んでも、次の日はやってくる。世間は夏休みに入ろうとしていた。
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