自分の限界と気付いたこと

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夫を調べようと思ってから、実際に動くまでには、かなり時間がかかった。
理由はシンプルで、私が仕事の繁忙期に入っていたからだ。

毎朝、子どもを早朝保育に預けて出勤し、帰宅は夜の20時過ぎ。
そこから食事を作り、子どもに食べさせながら洗濯機を回し、掃除、翌日の準備、寝かしつけた後に持ち帰りの仕事……。
時間に追われっぱなしで、夫のスマホを覗いたり行動をチェックしたりする余裕なんて、欠片もなかった。

今振り返ると、あの生活は異常だったと思う。
家事、育児、地域の役員、生活に関する手続きや近所づきあい——。
家庭内の役割のほとんどを私一人が背負っていた。
夫に頼んでいたのは、保育園への「お迎え」だけ。それ以外は全部私の担当だった。

フルタイム勤務でワンオペ育児。
それを「普通」だと思い込もうとしていた。

私は夫のことが好きだった。愛していた。
だからこそ、疲れて帰ってくる夫には家でゆっくりしてほしいと思っていた。
温かい夕飯を用意し、子どもの相手も夫の分まで頑張った。

「私が頑張れば家庭は回る」
「夫を支えるのが私の役目」
そう信じて疑わなかった。

自分の疲れや違和感なんて、感じる余裕すらなかった。
でも心の奥では、モヤモヤがずっとくすぶっていた。
笑顔で過ごしながら、何かがおかしいと感じていた。
それでも、私は立ち止まらなかった。

やがて体が正直に反応し始めた。
ある時から過食気味になり、妊娠時を除いて過去最高の体重になった。
今思えば、それは心が出していたSOSだったんだと思う。

「夫を疑っている自分」も、
「信じたいと願っている自分」も、
「でも何もできない自分」も——全部が、当時の“私”だった。

けれど、自分を後回しにしすぎて、本音が分からなくなっていた。
泣きたいのに泣けず、怒りたいのに怒れず、ただ“やるべきこと”に埋もれていた。

今は少し冷静に振り返れるようになったけれど、あのときの私に言いたい。
「もっと自分を大切にしていい」
「全部一人で背負わなくていい」って。

もし、これを読んでいるあなたが、当時の私と同じように「違和感を感じても動けない」状態なら、自分を責めないでほしい。
フルタイムで働きながら、家事や育児、近所づきあいまで引き受けて、さらに「夫の変化」にまで目を光らせるなんて、本来無理なことだ。

でも、その違和感はきっとあなた自身の心の声。
無視すればするほどストレスは溜まり、やがて心や体をむしばんでいく。

だから、ほんの少しでいいから自分と向き合う時間を持ってほしい。

「私は今、何に疲れているのか?」
「何を我慢しているのか?」
「本当はどう感じているのか?」

誰にも話せないなら、紙に書くだけでもいい。
自分の声に耳を傾けてほしい。

私はあの時、自分を後回しにしていたことを、今でも少し悔やんでいる。
だからこそ伝えたい。

——あなたは、一人で背負わなくていい。
あなたの心も、守るべき大事なもののひとつだから。

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