夏休み明け、謝罪は一度きり——開き直った夫とGPSが示した真実

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不倫が発覚したとき、夫は最初だけ謝った。
「ごめん」とだけ。
その言葉を聞いたとき、私は少しだけ信じようとした。
でも、それはただの“その場しのぎ”だったんだと思う。
謝罪はあの日きりで終わり。
その後の夫は、日が経つにつれてまるで何事もなかったかのように開き直っていった。

夏休みが明けて、子どもたちは新学期。
私も仕事があり、朝から晩まで慌ただしい。
支度、洗濯、弁当作り、宿題のチェック。
それに加えて、仕事の納期も重なって、息をつく暇もない。

それなのに、夫がやるのは“迎えだけ”。
送りは「朝は時間が合わないから無理」と言って私任せ。
確かに朝早く出るのは分かっているが、また時間を誤魔化しているのかと思う。
迎えも共有カレンダーで行くとしている日だけ。極端に少ない。
家のことは、ほとんど私の肩にのしかかっている。

一度は「家族を大事にする」と言っていたのに。
その言葉を覚えているのは、もう私だけかもしれない。

夫をもっと調べなくてはいけないと思ったのは、不倫相手から「もう、ご主人とそういういった関係ではなくなりました。」という返事をもらってからだ。
慰謝料も最低限しか払わず、ご主人とは切れていますという内容のみで、何の誠意も感じられない返事。

──調べなくては。
私は、カード型のGPSを財布に忍ばせた。
目立たず、分厚くないタイプ。

結果は、やっぱり——だった。
今日は休みだからゆっくりすると言っていた。
なのに、GPSの地図上に表示されたのは、以前私たちで訪れた泌尿器科。そしてショッピングモール。

あの人は、一人で買い物をあまりしない。自分のお小遣いを減らしたくないのか、家族で買い物に行ったときに自分の服や鞄を買うようにしている。

今思えば、それもどうかと思う部分がある。
ただ、そういった家族との時間の積み重ねがあったから、夫の行動の不審な点がクローズアップされた形になった。

「少し期待してたんだけどな…。」
画面を見ながらつぶやいた。
やっぱり、この人は変わっていなかった。
謝ったのは、ただその場を逃げ切るため。
私の涙も、子どもの存在も、結局何ひとつ響いていなかったんだ。

それでも私には、子どもがいる。
生活がある。
感情だけで突っ走るわけにはいかない。
でも、こうしてまた裏切られて、
「我慢してでも一緒にいる意味」って、なんだろうと思ってしまう。

夏が終わっても、心の中の季節は変わらない。
冷たい風の中で、私はまた、
“夫の現実”と向き合うことになってしまった。

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