探偵の調査日が決まった。それでも「何もなければ」と思っていた

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調査の日が決まった

私は、これまでにわかったことを整理していた。

夫が仕事を終えたあと、どんな行動をしているのか。

帰りが遅くなるのは、どんな日が多いのか。

頭の中はいろんな感情でぐちゃぐちゃだった。

それでも、

今は考えなきゃ。

そう思って、必死だった。

整理した内容は、探偵事務所にも伝えた。

12月だった

この頃は、12月。

ただでさえ慌ただしい時期だった。

忘年会。

飲み会。

そして、クリスマス。

探偵事務所のカウンセラーさんから、

こんな話をされた。

「12月はイベントがたくさんあります。調査が成功する可能性も高くなります」

確かにそうなのかもしれない。

クリスマスも近い。

夫には「仕事で遅くなる」と言っている日があった。

私はその中から、

調査をお願いする日を決めた。

日付が決まった瞬間、

いよいよ本当に調査が始まるんだと思った。

いつもの12月とは、まったく違った

でも、

12月はそれだけでも忙しい。

子どもたちの学校や保育園。

家のこと。

仕事のこと。

年末に向けての準備。

やらなきゃいけないことが、

次から次へと出てくる。

そこに、

「夫の不倫を調べる」

ということまで加わった。

子どものことを考える。

仕事をする。

家のことをする。

そして、その合間に夫のことを考える。

今日も遅いのかな。

あの日は何をしていたんだろう。

調査の日はどうなるんだろう。

何か出るんだろうか。

出てほしいのか。

出てほしくないのか。

自分でもわからなかった。

何もなければいい。でも……

調査をお願いすると決めたのは私だった。

それなのに、

心のどこかではまだ思っていた。

何も出なければいい。

探偵さんから、

「何もありませんでした」

と言われたら、

私は安心するんだろうか。

それとも、

「今日は何もなかっただけ」

と思ってしまうんだろうか。

逆に、

本当に何かが出たら?

そのとき私は、

どうするんだろう。

そこまで考えると怖くなって、

また目の前のことに戻った。

考えている暇なんてなかった。

毎日を「こなす」ようになっていた

今思えば、

あの頃の私は、

自分のキャパシティを完全に超えていたんだと思う。

仕事をして、

子どものことをして、

家のことをして、

その裏で、

夫の不倫を疑って、

探偵の調査まで進めている。

でも当時は、

「しんどい」

と言って立ち止まる余裕すらなかった。

朝が来れば起きる。

仕事に行く。

子どものことをする。

家のことをする。

そしてまた、

夫のことを考える。

気づけば私は、

毎日を「過ごす」というより、

ただ目の前にあることを、

ひとつずつ「こなす」ようになっていた。

そして、

調査の日は少しずつ近づいていた。

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